人間関係・社会性

人間関係・社会性の領域は、友達と仲良く過ごすことや集団生活に適応するために大切なスキルです。これらの力が育つことで、他者と協力したり、自分の感情をコントロールしたり、相手の気持ちを理解したりすることができるようになります。

このような困りごとはありませんか?
  • 友達ができにくく一人でいることが多い
  • グループ遊びのルールが分からずトラブルになることが多い
  • すぐに怒って友達に手を上げたり大声を出してしまう
  • 友達がいやがっていることを繰り返しやってしまう

注意の偏りがあったり行動のコントロールが難しかったり、認知の特性があるため、周囲の状況に適切に応じることができない場面で、適切な支援が得られなかった場合、子どもは繰り返し失敗を経験し自信を失っていくことがあります。「自分はダメなんだ」「どうせ何をやってもうまくいかない」と意欲も失い、人と関わること自体に極度に緊張して更に失敗を繰り返し「二次障害」に陥ることがあります。

「二次障害」は発達障害などの特性によって周囲から誤解されたり、うまく適応できなかったりすることで、強いストレスや心の負担が積み重なり、後から現れる精神的・行動的な問題 のことです。

困りごとの背景にあるもの
  • 認知の特性により、総合的にものごとを捉えるのが苦手
  • 細かいことにこだわり、とらわれやすい
  • 衝動を抑える力(自己制御)が未発達
  • 感情が高ぶると、すぐに行動に移してしまう
  • 相手との距離感がつかめず、近づきすぎたり、強く触れすぎたりすることがある
わたしたちの支援の工夫
  • 「こういう時はこうするといいよ」と具体的なアドバイスと見本をみせる
  • 感情が高ぶったときは、気持ちを落ち着かせる方法を伝える
  • 絵カードなどを使い、「この子はどう思っているかな?」と考える機会を作る
  • できたことを具体的に褒めて、自信とモチベーションを高める

人間関係・社会性の発達は、適切な支援と環境の調整によって大きく向上します。子ども一人ひとりの特性に合わせたサポートを行い、無理なくスキルを伸ばせるようにすることが大切です。

児童発達支援の5領域